和ろうそく
少し前に安曇川に行って初めて見た和ろうそく。
材料はすべて自然のもの。
普段見るろうそくとの違いは使う原料。
ロウは櫨(はぜ)と呼ばれる木の実や米糠から作り、
芯材には”い草”の芯部分を使います。
写真は米糠が原料の『糠蝋(ぬかろう)』で作ったろうそく。
櫨と比べると品質(価値?)は落ちるらしい。
ろうそくの発祥は分かりませんが、
この和ろうそくを見た時、
身の回りのものを使って試行錯誤を繰り返した、
当時の風景を自分なりに想像します。
自然素材。
今でこそそれが『環境に優しい』なんて言いますが、
当時はそれが当たり前だったはず。
今年の春に目黒区美術館で観た
「包むーー日本の伝統パッケージ」展でも感じた、
ヒトとモノとの距離感について、
再び考えるきっかけになった有意義な時間。
大量生産の恩恵を捨てるなんて到底出来ないけれど、
自分が日本人であるための『芯たるもの』は、
この辺りにヒントがあるようにずっと感じています。
そしてそれは僕以外にも、
たくさんの人が探しているものだと思っています。
(お札の向きについては撃沈しました)
Date: 11/12/16