2130

rain

ブログが書けなくなる時。

しいたけさんがそんなタイトルの記事を書いていて、読んで打ちのめされた(もちろん、いい意味で)。まるで自分のためだけに書き下ろしてくれたかのよう。

これまで10年以上ブログを続けてきて、何度か、というか何度も休んでる。その心境は、まさにここに書かれているとおり。分かってもらえるって、たまらなく嬉しいなあ。そんな人が周りにいてくれるのは分かってはいても、こうして言葉で伝えてもらえると、思わず泣き崩れそうになる。

このブログ、最近は20代前半の人まで読んでくれているようで、それはそれで驚いてる。生きてきた時間が違い過ぎて、果たしてどこまで理解してくれているのか、そもそも面白いと感じてくれるのか、不安にさえ思う。蓋を開けてみたら、そのくらい年が離れている方が、かえって素直に受け取ってくれてるフシもある。また思い込みがひとつ減る。

Date: 17/06/30 Photo: SIGMA dp3 Quattro

2129

layer

素直で健康って、すごくいい。それだけで、ものすごい魅力。素直で健康な人、素直で健康な会社、素直で健康な暮らし。文字だけでもパアッと明るくなる。

スタッフの畑で採れた(時には採れすぎた)夏野菜を、仕事中のおやつにする。そんな試みを始めてます。薬膳の考え方を日常にも取り入れる。次はお味噌汁を(そのうちお米も炊きそうな気がする)。もちろん普通にあんこも食べます。肝心なのはバランス。振り子の中心に据えていいのは、いつでも自分が決めた軸だけ。

日常そのものを楽しむ、ってのも、すごくいい。

Date: 17/06/28 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

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油甚のごま油

滋賀県で作っているごま油を探していたら、友達が「送りましょうか?」と贈ってくれた。ありがとう。それにしても、なんて美しい。

今年もいろんな気持ちをいただいてばかり。もうすでに十分すぎるほど。理由は分からないけど、きっと、贈りたいと思ってもらえる何かがあるんだろうと、そう信じることにしてる。お言葉に甘えるにもエネルギーがいるけれど、お言葉に甘えることは、自分が嬉しいだけじゃなくて、相手に喜んでもらえることでもある。

甘え続けることに耐えられなくなったら、その時は別の誰かに甘えてもらって、バランスを取る。和菓子に添えられた塩昆布のような「お口直し」。これができないと、そのうち自分に嘘をつくことになる。ココロがもたれてしまう。自分に正直なまま、それでいて堰き止めることなく、くるくると循環は続く。そんなリズムがいい。

Date: 17/06/26 Photo: SIGMA dp3 Quattro

2127

carrom night

たとえば性別問わず、年下とも年輩の方とも幅広く関わりがある。ひとりの時間もある。近い人とも遠い人とも関わりがある。人間以外の生きものとも関わりがある。仕事も遊びもある。いいいことも嫌なこともある。絶望も希望もある。たまに「自分すごいぞ」と思いつつ、単なる生きものに過ぎない自覚もある。輝いてる日もあれば、だらしない日もある。

なるべく片寄らずに、両軸あるのがいい。がんじがらめな理想なら、いっそ無い方が自由でいい。理想だけ追うと、理想以外ぜんぶ見落とす。

Date: 17/06/23 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

2126

rain

「見透かされそう。」

よく、そんな風に言われる。相手を深く理解しようと努めれば努めるほど、そう思われてしまう。同じくらい「分かってもらえそう」とも言われる以上、表裏一体の性質から逃れることはできない。包丁はとても便利だけれど、人を殺める凶器にもなるのと同じこと。どう足掻いたって、逃れられない。

どれだけ自分で「見透かすつもりなんてないのに」と主張したところで、最後は解釈する人に委ねるしかない。見透かされたくない気持ちを強く持っている人であればあるほど、怖い存在として見られてしまう。残念だけれど、そういうものでしかない。

いま、お仕事ご一緒している方の中でも「会うのに緊張する」という人もいる。それでも勇気を持って関わって下さることが、デザイナーである前に、ひとりの人間としての冥利に尽きる。そのまんまの感情で、全力で期待に応えたいと思える。

誰かを怖いと思う感情は、とても素直なもの。それを乗り越えてくれた人を見透かそうだなんて、とんでもない。僕にだって人が怖いと思うことはある。だからこそ、知ろうともする。

Date: 17/06/21 Photo: SIGMA dp3 Quattro

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carom

きのうはカロム日本選手権大会。3度目の出場。

デザイナー友達のハッシーと組んだダブルスでは予選リーグを突破し、見事ベスト16まで残る快挙。惨敗だった前回と比べたら、この結果は大健闘。努力がちゃんと結果につながってくれると嬉しいもんです。よくがんばりました。

これは日本選手権大会。年に一度だけ彦根で開催される大会。つまり日本で16本の指に入るという意味であり、もれなく全世界で16本の指に入ることになる、そんな大会。そうですそうなんです、晴れて世界ランカーになりました(誠に恐れ入りますが野暮なツッコミは一切受けつけません)。

そんなことで世界は何ひとつ変わらないとしても、今日は気分がいい。それにしても、カロムは楽しい。

Date: 17/06/19 Photo: iPhone 5

2124

leaves

誘いを断る。

長いお付き合いのある同業者の方から、コンペのお誘い。デザイン力を期待して下さってのこと。ただ、僕はスタンスとしてコンペをやらない。コンペの仕組みそのものに違和感を感じていて、十二分に自分たちのチカラを発揮できた例しがない。そんなことは承知の上で、それでも誘って下さる。そこまで必要としてくださるならと、少しココロ揺らいだけれど、最後はやっぱりお断りした。自分の意志で「やる」と決めなかったことは、必ずどこかで綻びが生じる。あるいは言い訳の対象になる。

それにしても、断るにはエネルギーを使う。それだけに自分が誘う立場の時は、断りやすさまで考える。誘われた時、状況によってはヒラリとかわすこともあれば、今回みたいに、かわしちゃいけない時もある。月並みだけど、まごころには、まごころをもってしか返せないし、返しちゃいけない。肝心な時にたやすく自分を偽れることは、自分を含めて誰ひとり幸せにしない。

そんなやりとりをした上でも、これからも関わり続けて下さることに、感謝せずにいられない。最初はたとえ迷惑をかけたとしても、距離感を伝えるのは、僕はいいことだと信じてる。もちろん、それでも関わり続けたい、という大きな前提があってのこと。

Date: 17/06/16 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

2123

spider's web

連休明けから残業をやめた。

事業主たるもの残業は仕方がない、ずっとそう思い込んでいたけれど、本当に仕方がないのか、実験も兼ねて一ヶ月ほどやめている。分かり易い変化として、早く寝るようになった。早く寝れば、早く起きるようにもなる。目覚ましなしで、朝になると自然に目が覚める。起こされずに起きるだけで、ずいぶん気分がいい。

2年前は朝まで寝つけなかったことさえあったのに、今では朝からコーヒー淹れてる自分が可笑しくてたまらない。お前は誰だ。そんなリズムのおかげで、午前中の仕事がすこぶる捗る。そうなったらそうなったで、今度は夕方の集中力がガクンと落ちて、その作用をどう捉えようか考えているところ。楽しい。

やっているのは「本来あるべきカタチ」に戻すこと。姿勢をととのえるように、カラダの声を聞くように、仲直りするように。目新しさは、必要ない。残業せずに、残業していた時と同じレベルを保つ、ではつまらない。敢えてそれ以上を目指す。そういうチャレンジが、自分にとってたまらなく楽しい。

ひとつひとつ、思い込みから距離を置いてみる。自分の本性が見えてくる。

Date: 17/06/15 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

2122

forest green

LINEはやってない。それで不便をかけてしまうことが時々ある。でも、特に悪いとは思わない。不便をかけている分、他で補おうとは思う。そんな理由で疎遠になることもないし、繋がりたい人とは、ちゃんと繋がれる。

「そう言えるのは強いからですよ」と言われる。そうだったのか。僕はただ、中毒性がありそうで距離を置いてるだけなのに。そんな判断ひとつで、強い弱いの視点を持ち出すことに、ちょっと面食らった。きっと、回転寿司でウニとかイクラを食べても「高そうな軍艦を食べられるのは強いからですよ」とかなんとか言われそうな気がする。ちなみにその人は、嫌われたくないからやっていると言う。

本音ではやりたくなくても、ガマンしてLINEをやると、嫌われないという。そんなわけ、あるはずないのに。“嫌われたくないからそうしてる”なんて考え方そのものに嫌悪感を持つ人だって、少なからず、どころか結構いるけどなあ。誰かを遊びに誘って、応じてくれた理由がそれだと知ったら、僕はすごく悲しい。嫌われない方法を知っている(と思い込んでいる)人には、その視点がゴソッと抜け落ちてる。ないから、強く言い切れる。そもそも他人のココロの中なんて、誰にも分からないのに。

「嫌われない」から逃れる方法は、どこにもない。どれだけ注意深く見回したところで、見えない所で、誰かには、ちゃんと嫌われてる。もしあるなら、万人に好かれる方法も、あることになる。そんな本、どこにも売ってないでしょ。他人を強いと決めつけて、自分の弱さを肯定されるのも、決していい気分ではないわけで。

ないものは、ないよ。

Date: 17/06/14 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

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hydrangea

しいたけとか石井ゆかりとか、僕の占い好きは知る人ぞ知るんですけど、この頃は人間以外の、たとえばネコに対しても「この子は何座なんだろう?」みたいなことまで思い至るようになりました。人間以外にも当てはまるのかは気になるところだけど、正しい正しくない、分かる分からないなんてどうでもいいこと。その視点を持つことで楽しみがひとつ増えた。肝心なのはそれだけ。

Date: 17/06/09 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

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hydrangea

きのうは三ノ宮でロゴの打ち合わせを終えたあと、地酒が豊富な居酒屋にてご馳走になる。通うにはまだ少し敷居の高いお店。それだけに嬉しい。

目上の方からかなり年下の子まで、付き合いがある。とてもありがたい。強いて共通点を挙げれば、自分自身とちゃんとつき合ってる人(あるいはつき合おうとしている人)が多い気がする。たとえ若くても、それさえ押さえていれば、年齢はほとんど気にならない。年が近くても自分を見ようとしない人はいるから、その逆もあって然り。

自分自身とつき合えていれば、話したいことは何もない。僕が一緒に遊ぶ人は、ほとんど、話したいことがない。相手もだいたい、そんな事を言う。それもそのはず、話したいから会うんじゃなくて、ただ会いたくて会ってるだけだから。そのくせ必ずと言っていいほど毎回よくしゃべる。話したいことはないけど、会いたい。人間ってそんなものね。お酒は最高の口実です。

Date: 17/06/08 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

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light green

恥ずかしい。

ブログを読み返していたら、3年前のこんな投稿を見つけた。「破れたカーディガンをお直しに出して取りに行ったら反対の肘も破れそうだった。傷みやすいニットですねえ」みたいな話。この1年後、別のニットの肘も破れることになる。

ここで気が付いた方は、とても勘がいい、そうなんです。破れたのはニットが原因ではなくて、僕の使い方が悪かったせい。思い返せば、当時よく肘をついていた。そのくせブログのタイトルは「気付いてナンボの人生です」とある。全く気付いてなかったくせに、完全にニットのせいにしてたくせに。昔の、大昔の、前前前世の自分ながら相当に恥ずかしい。アホです。

この時がきっかけ、ではないけれど今では「自分にも原因があるかもしれない」視点を持つようになった。自分が正しいと思う(思い込む)時こそ、そう考えるようにしてる。無意識を意識する、を心がけている。

Date: 17/06/05 Photo: SIGMA dp3 Quattro

2118

wind chime

何を決めるにも、基準がいる。

ものごとが前に進まない時は、案外、というか結構、いやほとんど、ここが抜け落ちている。いろんな基準でごった返していることもある。基準を決めずに、ただ理想だけが飛び交う。

良いものは高いし、安いものは安いなりの理由があるのに「安くて良いもの」みたいな、水と油の基準を平気で組み合わせたりする。その結果、どこに着地することもなく、ひたすら右往左往を繰り返す。「どうしたいか」がないから、決まることがない。

諦められないから、決められない。全てを満たしたものなんて、どこにもないのに。

Date: 17/06/03 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art