2315|ライフ・イズ・ビューティフル

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今日で2021年も終わり。皆さん本当にお疲れさまでした。

あいかわずのコロナ禍で、自分もスタッフも大きなケガや病気をする事なく一定のペースで最後まで走り続けられたのが最大の成果です。その上で、仕事ひとつひとつの精度を高める努力もできたし、『それぞれにまとまった休みをつくる』ことも実現できました。平日に5連休、みたいな。やればできるものですね。ぜひ来年も続けたい。「あそこは結果出すくせにちゃんと休んで遊んでる」を追求したい。

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数日前に仕事を納めてからは、ポンコツを通り越して半分廃人のようなトーンで過ごしています。ただ何もしなかったり、飲みながら録画したお笑い番組をぼんやり観たり、読みたいかどうかよく分からないマンガを大人買いして読んだり。一年を通して気を張り続けていたから、これはもう仕方がない。理性を保ち続けたぶん、どうしようもない面もちゃんと解放してあげなきゃ自分がかわいそう。

そんなわけで新年を迎える準備もままならないまま年を越すことにします。ずっとずっと続けてきた暮れのご挨拶も、どうしても気力が足りなくて今回は断念しました。楽しみにして下さっていた方には申し訳ない気持ちでいっぱいです。それでも今はもう無理はしません(できません)。無理をして伝えても、本意はちゃんと伝わらないので。反省しつつ、新しいカタチを模索します。

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仕事納めの日に「今年は何が変わった?」って聞かれて、ちょっとおもしろい質問だったから今でも考えているけど、一番は「スマホからガラケーに変えた」ことかも知れないなぁ。ネットとの距離を変えたわけだから。ネットに接する時間がこれ以上増えたところで、自分の考える幸せからは離れるだけだし、だからと言って向こうから離れてはくれる気配は一向にないし。主体的に「自分が使ってる」感覚を保てなくなったら、それは距離を見直すタイミング。ネットに限らず、ありとあらゆる関係性で。「自分が好きでやってること」って、多ければ多いほどいいと思う。

話は逸れましたが、本年も大変お世話になりました。素直に「ベストを尽くそう」と思えるお客さまばかりで、エネルギーは使いましたが本当に有意義な一年でした。新年は6日から営業です。それでは、よいお年をお迎え下さい。

Date: 21/12/31 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2314|もう一歩深く伝わる何か

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レコードの音には、CDのそれにはない「もう一歩深く伝わる何か」がある。今年レコードデビュー(もちろん聴く専門)を果たした自分の感想のひとつ。

たとえば疲れている時って、たとえ大好きな音楽でもカラダが受け付けないというか、しんどかったりするじゃないですか。でもアナログには不思議とそれがない。詳しいことは分かりませんが、何かしらの聴き手へのノイズやストレスが少ないおかげで、歌い手や、演奏者の気持ちがストレートにダイレクトに伝わってくる。

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話は変わって、今年もMー1が終わりました。今年は「漫才」の定義が良くも悪くも混沌とし始めた年でもあって、前半は見方に悩んでかなり消耗こそしたものの、それでもやっぱり楽しかったです。結果はみごと錦鯉の優勝(個人的にはインディアンス推しでした)。決勝ラウンド3組の差はなんだったんだろうなと考えたら、レコードと同じで錦鯉にも「もう一歩深くカラダに伝わる何かがあった」ように思えてきて。

芸の中にも「まさのりさん」という人間がそこいた。他の人に置き換えられない唯一無二の芸。それが真っ直ぐ伝わっていたし、とどめの『ライフ・イズ・ビューティフル』が、完全に突き刺さってしまって。こんなにバカで真剣な『ライフ・イズ・ビューティフル』、自分は今まで聞いたことないですよ。そしてこれからも。DVDが出たら副題に付け足して欲しいくらい。

他人との距離を取らざるを得なくなった今の状況もきっと影響していて、そもそも単純に笑いたくて観ているMー1で、技術や理屈を感じさせない「人間そのもの」にこれだけココロを打たれるのは意外な副産物というか、それをみんなで泣いて笑ってできて良かったなーとしみじみ思ったのです。それでは、また。

Date: 21/12/22 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2313|スライスもち

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スーパーのレジで自分の前に並んでいた会社帰りとおぼしき60代の男性が、スライスもち(お湯に数秒くぐらせるだけでお餅になる夢のような食べもの)ひとつだけ買っていて、その光景がとても良かったんですよね。

奥さんから「今夜は鍋よ」とLINEが届いて頼まれたのか、あるいは頼まれてもいないのに買ったのか、はたまた少し早い娘へのクリスマスプレゼントか。キャッシュレス決済をスライスもちでやるボケの準備だったのかも知れない。真実なんて分かりようがない、でもだからこそ妄想の余地をくれる。

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個人的には「鍋をより美味しく食べたい」という気持ちの表れであって欲しいなと願うところ。そのひと手間を惜しまない感じが何とも素敵だなぁと思ったのです。小さな楽しみでも逃さないぞって人は、きっと有限を知っている人だから。

Date: 21/12/17 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2312|淡々

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淡々と続けている人が纏っている、静けさがとても好きだ。

淡々と続けている人がときどき見せる、どうしようもなく荒々しい部分が好きだ。淡々と続けている、それまでのたくさんの試行錯誤を、弱い自分に流されないための胆力を、理性を、実はカッコ悪い部分を、分からないなりに想像するのも好きだ。

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Date: 21/11/25 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2311|早朝

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町内のゴミ当番で、今週は5時台に起きる日がちらほら。

この時期の早起きは苦手。だってさ、寝て起きたはずなのに、まだ夜としか思えないほどに暗い。本当に時間は経ったのだろうかと、アタマが疑ってしまう。それに暗いままだと、ちっとも活動しようという気にならない。でも今日は、早起きのおかげでとっても美しい月に逢えました。この満足感、なんでしょうね。

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朝の時間、もっと有効に使いたいなと思い続けてもう何年が経っただろう。やってしまえば簡単なことなのに、目覚めた瞬間の自分はいつも、きのうの自分と入れ替わっている。「10分でもいいから書道の練習をする」が当面の目標です。

Date: 21/11/19 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

2310|NAKAYAMA COFFEE ROASTERY

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春にリニューアルしたNAKAYAMA COFFEE ROASTERYへ。自宅から電車とバスを乗り継いで約2時間かかる場所にある焙煎所。硬質素材とモノトーンで統一された空間がファクトリー感マシマシでかっこいい。

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ダラダラとおしゃべりに付き合ってもらっては、いつも暗くなるまで居座っている気がする。今回はエチオピアとオールドファッションを淹れてもらった。焙煎所だけあって、営業時間中も段取りよく焙煎や出荷作業が進んでいく。合間に交わす仕事半分、遊び半分の会話がとても心地いい。そばで働いているのを傍目に飲むコーヒーも至福。誰かと100%遊びのテンションで話せる機会って、実はそう多くない。

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コーヒーは基本的にNAKAYAMA COFFEE ROASTERY(以下:中山珈琲)のネットショップで注文したものを毎朝挽いて飲んでいます。ただ、コーヒーが好きかどうかはよく分かりません。自分にとっての第三の家「D&Department KYOTO」でも中山珈琲が取り扱われていて、よく飲んでいます。自分のカラダのコーヒー成分はおおよそ中山珈琲でできています。ただ、好きで飲んでいるかはやっぱり分かりません。

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一度はやめたコーヒーを飲み始めたのも中山珈琲がきっかけ。価値観を変えられるって、すごいことですよね。コーヒーが好きかは分かりませんが、コーヒーを淹れるのは好きです。何ひとつ器具を持っていないのに、イメージだけで自分にコーヒー豆をプレゼントしてくれた友達のおかげ。価値観を変えられるって、すごいことですよね。

美味しく入った時は気分がいい。いつまでたってもコーヒーは不思議な飲み物です。ハッキリした答えのないものが好きです。

Date: 21/11/13 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2309|笑われる

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コロナ禍が始まった(なんだか変な表現ですが)ときに決めたのは「ずっとマスクの生活はイヤだな、でも手洗いうがいは習慣にしてしまおう」ということ。実際、そう考えた人って少なくないと思います。

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めっきり落ち着いた感のある今、そんな初心をどれだけ貫けるかが自分にとって大事で。ムードに流されてやめるのは楽だけど、そのぶん自分にガッカリする。どう考えても一番緊張感のいる時期に「お前ダサいな」と。ワクチンを打たない判断をしている分、せめてそのくらいちゃんとしようって気持ちもあります。とにかく自分に笑われるの一番イヤなんですよね。

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いいと思ったことは、続けて続けて習慣にしまうのがいいんです。政治だって選挙の直前になって初めてウンウン思い悩むより、日常にどれだけ取り込んでしまった方がきっと楽なはずなんですよね(まだ実現の途中だけれど)。

いい習慣を増やすって、精神的な体幹を強くするってことでもあるし。

Date: 21/11/08 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2308|薄

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きれいに撮る、美しく撮る。

そういう意識的なことではない、もっと生々しさというか、うまく言葉にできないけど何かが伝わってくるような、感じ取れるような、あるいは突き刺さるような、そんな写真でありたいと思い始めました。自分のココロを動された何かが、なるべくそのまま伝わるように。

近所のススキに、空の色や風や空気に、とても惹かれました。

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Date: 21/11/06 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2307|かえる

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かえるを見つけると気持ちが和む。

あんまり大きいと困るけど、このくらいのサイズなら愛着しか湧かない。きのうは寝る前に見かけた。シマトネリコの鉢の縁に彼はいた。ハチノフチ。センサーライトの光に照らされて、とても神聖な感じに見えた。

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今朝は今朝で、オリーブの枝にいるのを見かけた。たぶん、きのうの彼。いろんな鉢を住処のように渡り歩いているようす。いろんな植物から、何かを受け取っているようにも思える。かえるを見ると気持ちが和む。

Date: 21/10/16 Photo: SIGMA dp3 Quattro

2306|目覚まし

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目覚まし時計を買いました。

この間ガラケーに変えてスマホとの距離を置いた、その延長戦。今までiPhoneを目覚まし代わりに使っていたのを、目覚まし時計に逆置き換え。起き抜けになんとなくスマホ触る時間をなくして、空いた時間をのんびり使うための取り組み。都合よく空いたりしないのが、時間というもの。

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本を読むもよし、書道の練習をするもよし、ストレッチするもよし、ただのんびりするもよし。出費もモノも増えはしますが、自分らしい暮らしに一役買ってくれそうです。なんとなく時間が過ぎる、なんとなくお金を使う、なんとなく食べる、なんとなく付き合う、そういうのはとにかく自分を腐らせる。それにしてもBRAUN、さすがの佇まい。コロンとした愛くるしさとシャープさが同居していながら「役割はキッチリ果たしますよ」といわんばかりの存在感までちゃんとある。いいわー

唯一の問題は、隣で寝ている妻もBRAUNの目覚まし時計を使っていて、アラーム音が全く一緒なこと。距離感でなんとなく違いを認識しつつあります。

Date: 21/10/13 Photo: SIGMA dp3 Quattro

2305|16周年

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今日でAMATAは16周年を迎えました。

これだけ続けていると、10年以上お付き合いのあるお客様も珍しくありません。デザインの仕事は、関係が長く続けば続くほど「阿吽の呼吸」に近づけると思っていて、それはひとつの大きな価値だと考えています。長く付き合っているからこそ言える言葉や気付ける視点、生まれるアイディアがあります。関係性はデザインの質に大きく影響します。

もちろん、敬意や緊張感がなくなると、そうもいきません。いわゆる「なあなあ」の関係に陥る危険もあります。第3者としてギリギリまで近い距離にいながらも、常に遠い視点を、客観的な視点を持ち続けるのが自分の役割だと思って、それだけは貫くように努めています。長く続けているだけでは、何の価値にもならないですから。

お陰さまで、自分よりひとまわり以上もご年配の方、反対にひとまわり以上年下の20代からもご依頼をいただくことが増えました。いろんな世代の方から必要とされるのはこれ以上なく嬉しいことで、それぞれに違ったやり甲斐を持って取り組めるのが新鮮です。近い世代だけで群がるのが本当に苦手で、世代や性別を超えて繋がれるのは、自分にとって幸せでしかありません。関わってくださる全ての方へ、いつもありがとうございます。

17年目もどうぞよろしくお願いします。

Date: 21/10/01 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2304|影

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影ばかり撮ってる。

実態そのものにファインダーを向けても、結局は影を撮っている、なんてことがよく起こる。直視できないというか、直視することに興味を失ったというか。あ、ちょっといいな、と思ってカメラを構えても、なぜだかヒラリと躱されてしまう。一瞬で撮る気を失ってしまう。そのまま撮らずじまいなことも多々あるし、影の方に気持ちが移ることもある。

影を見てるとなぜだか落ち着く。同時に光を見ていることには無自覚でいる。

Date: 21/09/30 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2303|エコクリーン

びわ湖石けんエコクリーン

びわ湖石けんエコクリーンのパッケージリニューアルを担当しました。エコクリーンとは、琵琶湖の石けん運動から生まれた、高い洗浄力をもちながらも琵琶湖を汚さない、赤ちゃんの肌にも優しい粉タイプの洗濯用石けん。

クライアントは滋賀県婦人会館さま。クライアントでありながら、通っている書道教室では同じ生徒という間柄です。商品名の文字は書師・秀蓮さん。そうです、書道教室の先生です。つまりクラスが一丸となってつくったものです。色味を大人びたピンクにすることだけは決めていたものの、アルミ袋という素材が厄介で、イメージ通りの色を実現するのにかなり時間と神経を使ったことを覚えています。

Date: 21/09/16 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

2302|ガラケー

INFOBAR

スマホからガラケーに変えました。

便利すぎるiPhoneと少し距離を置いてみる。まだ使い始めて2日目ですが案の定、隅々まで不便です。やっぱiPhoneすげー!ってココロから感じられる不便さです。

真っ先に不便を感じる物理ボタンは当然フリック入力もできなくて、いい意味で必要以上に文字を打つ気になりません。狙い通り、その不便さが適度な距離を生んでくれています。使い方に慣れるために触る以外はほとんど見向きもしません。

でもね、実は一度でいいからINFOBAR所有してみたかったんです。ちょっとした夢だったんです。だから時代に逆行しつつ、静かに一人で浮かれてます。浮いた時間で本を読んだり料理をしたり物思いにふけったり、他にやりたかった(けれどやっていない)ことに使うきっかけにしたいと思っています。

Date: 21/09/03 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

2301|ワクチン

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ワクチン打った・打たないの話題が増えているので、自分の気持ちを記しておくと、今のところワクチンを打つ予定はありません。刻々と変異するウィルスの拡大を是が非でも止める意志や方針がない中でのワクチン接種は、ウィルスが変異するたび、定期的に継続的にワクチンを打ち続けなければいけない未来を想像してしまうのです。それは本当に嫌で。

マスクも同じ理由で、外せる条件が揃っていれば意識的に外しています。考えなしに「とりあえずマスク」では、マスクを外せる日はやって来ないでしょう。総理大臣もテレビも新聞も自治体も「もうマスクいらんよ」なんて絶対に言う日は来ないのは、考えれば分かることです。あるとすれば世の中の空気がそう語り始めるのを待つだけ。肝心なことを空気に頼りたくない。どういう条件ならマスクがいらないか考え続ける、それがマスクを外せる未来に近づくための取り組みだと考えます。

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そうならないためにワクチンを打つんじゃないか、という意見もあるでしょう。否定はしませんが、なんだかんだで個人の責任にまで引きずり下ろされている状況は大いに疑問です。それに、打つことも打たないこともリスクはあります。どちらのリスクを取るかはそれこそ個人の自由なのだから、どうか自由を尊重して欲しい。自分で決めたことの答え合わせはいらない。もし内容に明らかな誤解があればぜひぜひ教えて欲しいです。今こう思っているというだけで、明日には変わっているかも知れません。状況に応じて考えは柔軟に改めるつもりでいます。

Date: 21/08/21 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2300|虹

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雨の予報に反して今朝は天気が良かった。雨天が続くこの時期、運よく晴れた日には「洗濯してから出社するので遅れます」が許されていいんじゃないかと思う。夏野菜の収穫だってそうだ。自然とまじめにお付き合いすればするほど、待ってはくれないことが増える。この虹だって写真を撮られるのを待ってはくれなかった。

Date: 21/08/20 Photo: SIGMA dp3 Quattro

2299|総曲輪

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路面電車のある風景はいつ見てもいいですね。富山、総曲輪にて。

Date: 21/08/05 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2298|休み

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有言実行で休みを取って、北陸まで旅に出ました。人生で2度目の「湯宿さか本」。夏の時期は初めてでしたが、安定の「さか本流」を五感で味わい、一年ぶりに自然に深呼吸できた気がします。どう考えても旅が好き。次の旅の予定を妄想するだけで楽しくなれます。

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Date: 21/07/08 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

2297|景色

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妻が飲食の仕事をしているものだから、朝起きたらキッチン(という名の厨房)がこんな景色だったりすることが定期的にある。厨房のある家に住んだことはないから「自分は飲食店をやっている家に嫁いだんだ。そうに違いあるまい」と自分をダマして楽しんでいます。もし自分が子どもだったら、つまみ食いでもして「コラッ!」と引っぱたかれたりするんだろうな、とか。もちろん大人だからつまみ食いはしません(たぶん)。見れば見るほどに、食材も生き物なんだと思わずにいられません。

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食べ物つながりで、グラノーラのお店を営む「Bake&Beans(ベイクアンドビーンズ)」さまのWebサイトをリニューアルしています。20代でグラノーラに出会ったオーナーが、それ以来ずっとグラノーラの世界に魅了され続けて、挙げ句の果てに自分で作るようになったというからおもしろい。お店という枠を越えて、グラノーラの素晴らしさを世界に伝えたいというご本人の想いをカタチにしています。クライアントではありますが、僕もすっかりファンになってしまい、朝食の定番になりつつあります。通販もされていますので興味のある方はぜひ一度お試しください。オススメです。

自家製グラノーラのBake&Beans(ベイクアンドビーンズ)

Date: 21/07/02 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art + SIGMA fp + Leica Lens

2296|正解

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自分の命や自分以外の命が関わる今の状況でさえ、どこかに正解は落ちていないかと、完璧な正解を探そうとする人は少なくないでしょう。いや、そんな状況だからこそ、探してしまうのかも知れない。存在しなくても、いちばん欲しいものだから。でも本当は、自分にとって信じるに足るものはなにか、それを探すだけでしょう。正解なんてどこにもないことが、分かっている人なら、きっと。

見つけたとしても、不安定だから、揺れ続ける、ずっと。どれだけ揺れても、崩れてしまわないように、壊さないように、大事に大事に持ち続けるその信念にどうしても惹かれてしまう。もし壊してしまっても、必死で直そうとする態度に惹かれてしまう。

Date: 21/06/14 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

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梅干しづくり。

梅ってスモモみたいな甘い香りがするんですね。一度でもまともに匂いを嗅いでこなかったから、そんなことさえ驚きで。自分にはとても新しい体験です。そういえば梅って英語でプラム。当たり前でしたね。いつまでたっても知らないことだらけ。カビが天敵なことも学びました。

Date: 21/06/11 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

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まとまった休みをつくる試み。

スポーツ選手や蔵元にはシーズンオフがある。同じようにデザイナーにもシーズンオフがあってもいいはずだと常々思っていて、とはいえ何ヶ月も休むことは現実からに遠すぎる。できるカタチから始めてみるということで、まずは今月3〜4日間休むことから始めます。6月は疲れも溜まりやすいし、祝日もない。構想自体はずっと前からあったのに実現できなかったのは、ハードルを高くし過ぎたから。会社単位で休み、ではなく一人ずつから。まずやってみる、それが大事。

ただでさえがんばっているお客さま(や自分たち)が、コロナ禍でさらにがんばらなきゃいけないのは一時的には必要でも、続くとなると話は変わる。少なくとも自分はそんな世の中であって欲しくない。これ以上がんばらなくていいために、どうすればいいか。という理由で「しっかり休みながら働く会社」を体現してみます。

Date: 21/06/07 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

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no man is here

誰かがそこに立っているように見えた。

最近めっきり写真を撮る機会が減っている。別のところに関心が向いている自覚はあるから、仕方のないことだけど。興味がなくなったとか、そういうことではないんですよね。写真を撮りたいと思う気持ちはずっと衰えない。気持ちを実行に移す力が衰えている。それが問題だ。

Date: 21/06/05 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

2292

Processed with VSCO with al3 preset

大きな仕事を納めたら、贈り物をするようにしています。理由はいくつかあって、依頼してくださった方のお礼としての意味合いがひとつ。お金の流れを止めないのもひとつ。この頃は打ち上げひとつするのもままならないし、自分に何かしら区切りをつけたいのもひとつ。

それもそうですが、突然の贈り物って、純粋に嬉しいじゃないですか。気持ちが沈んでいる時に、思わずココロ踊るって、この時期とくに一番の栄養になってくれるから。最近は運送会社から事前に通知があったりして、ネタバレすることもあるけど、それでもワクワクする気持ちは変わらない。仕事でなくても、誰かの誕生日にも、何でもない日でも。もちろん気まぐれに。贈る相手がいないと、それすら叶わない。そんな相手がいることが、本当にありがたい。

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気軽に人と会えない世の中になって、人と会わずに済む仕組みやサービスが発達する。ひとつの流れとして受け入れても、自分の中で主流にはしない。世の中の主流と自分の主流は違っていていい。変わらず「どうしたら安心して会えるか」を考えて、会う機会や状況をつくる。それが自分のやりたいこと。会わずに済むことに慣れるようなものからは、なるべく距離を置きたい。

Date: 21/06/04 Photo: SIGMA dp3 Quattro

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梅雨入りと共に、我が家にオーディオセットがやってきた。朝起きて、仕事から帰って、音楽を聴くのがこの頃の習慣。オーディオセットの構成はSternklang(有限会社シュテルンクランク)さんに一任しました。

Sternklangは滋賀県にあるハンドメイドケーブルのブランド。今から4年前、Webサイトに電話もメールアドレスも表示することをやめた時期に「連絡先がないから、ダメ元で来てみました」と突然仕事場を訪ねて下さったご縁。オーディオセットの構成も基本的にケーブルから考えるという着眼点もさることながら、ケーブルの独創的なデザインにまず目を奪われました。

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そんなSternklangのWebサイトデザインを担当しました。音楽に少しでも興味のある方は「モノローグ」のページだけでも読んでもらえると嬉しいです。長文ですが、読む価値があります。揺さぶられる何かがあります。自分のことを「変態」だと本気で思ったことはただの一度もありませんが、こういう考えの方が自分の元へ訪ねて下さるのだと思うと「あぁ自分もきっと変態なんだな」と諦めざるを得ない、そんな気持ちになります。

いい音は言葉で伝えることができません。それが本当にもどかしい。あらためて、ページから音が聞こえてくる「BLUE GIANT」は本当にすごいなと感心します。せっかくのいい音楽も、まず「いい音」でなければそのポテンシャルを引き出せないんだと、当たり前のことに気付かせてくれます。音楽に対する敬意が生んだケーブルといっても過言ではないかも知れません。

Date: 21/05/24 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

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(株)藤政の釜揚げしらすが美味しい。徳島出張の帰りに買ったもの。

一緒に書道を習っているご婦人が「徳島に行くならぜひ」ということで、藤政さんを紹介して下さった。人生経験豊富なご婦人のおすすめ、間違いなんてあろうはずがない。ネットであくせく調べるより、こんな風に雑談の中から、知っている人から自然に教わる方が何倍も楽しい。「美味しかったです」と、あとで伝える楽しみだって増えるから。喜んでもらえるから。

それにしてもご飯にもパンにもよく合うって、無敵です。しらすのある食卓は豊かです。先月のお話です。

Date: 21/05/21 Photo: SIGMA dp3 Quattro

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今は人間以外の自然の方が健やかなエネルギーに満ちているせいか、自然への関心がメキメキ高まっています。写真は友達のお店(atelier_noosa)の庭からいただいたコバノミツバツツジ。芯がしっかりしているのに可憐、みたいな相反するニュアンスに惹かれました。

Processed with VSCO with a5 preset

GWも終わり少しペースに余裕が生まれたので、少しずつブログも再開します。やっぱりここが落ち着きます。

Date: 21/05/15 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art

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お取引先の方から「安藤さんの撮った桜の写真が見たいです」とリクエストをいただいたので、早起きして散歩がてら近所の桜を観に行きました。朝も早いおかげか人も少ないし、少ない中でも行き交う方々と「おはようございます」「いいの撮れていますか?」なんて他愛もない会話もあって、一日の始まりから穏やかな時間を過ごせました。これもすべてリクエストをもらえたおかげ。ぎりぎり3月のブログも間に合いました。ありがとうございます。

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今日で今年度も終わり。自分の辞書から「打ち上げ」という言葉が消えて無くなってしまったのか、息つく間もなく次から次へと案件に取り組み続けた一年間。進行が遅れに遅れて(そして今も)方々にご迷惑をおかけしましたが、そんな時でも最後までなるべく丁寧にやることだけは心がけました。進行が遅れても迷惑をかけても、尽くせるベストを尽くす。それだけは肝に銘じました。少しずつ、取り組んだお仕事を紹介できればと思います。いろんな方に早く知って欲しいと心から思える仕事ばかりに携われていて、本当に幸せなことです。

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決して遊んでいないわけではないですよ。会いたい人に会ったり、連絡したり。でも本当に大切なのって、前後の余白じゃないですか。遊ぶ前の開放感とか、遊んだ後の満足感とか。映画は観るけど前後に予定を詰めてるとか、そういうのは自分の望む過ごし方ではないですから。遊びをあんこだとしたら、それを包む求肥があってこそ大福というか。あんこだけでもそれはそれでいいけど。いったい何を言ってるんだろう?あんこだけではもったいないよ、ってことです。とにかく慌ただしい中でも楽しくやっています。もう少し走り切ったらしばらくお休みします。

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今回は久しぶりにdp3 Quattroで撮影しています。やっぱりFoveonセンサーは自分にとって最高。しびれます。

Date: 21/03/31 Photo: SIGMA dp3 Quattro

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鳥取砂丘は少し雪混じりで(写真は新年のもの)、とてもレアな風景でした。ただでさえ好きな場所に好きなものが上乗せされた感じ。あれですね、あんバターですね。

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雪の風紋。雪の方が砂より重いので、きっと風紋ができたその上に積もったもの。

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雪のSwoosh。砂丘を歩いた巨人のナイキスニーカーから剥がれたものと容易に推測できます。少し考えたら誰でも分かりますよね。

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こちらは雪なし。フカフカ。ずっと見ていられる。自然に生まれたカタチにはいちいち抵抗する感情を持たずにいられるのがいい。特別な理由もなく、ただそこにあるだけだから。ずっと見ていられる。疲れることもなく、むしろ元気がもらえる。

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ココロが縮こまりがちの時は、決まってスケールの大きいものに触れたくなる。樹齢何百年の木に触れたくなるのも、海を見に行きたくなるのも、高級な洋服や高価なディナーを楽しみたくなるのも、行動原理としてはどれも変わらない。そんな気がする。

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たとえ移動できなくても、外出できなくても、叫んだり踊ったりするだけも自分を解放できていいですよね。「いつもと少し違うことをやってみる」極論これだけで毎日に張りが生まれるから。ただいつもやらないこと、ではなくて、本当はやりたいのにやっていなかったことを。他人の評価の外にあるものを。

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鳥取砂丘には、ラピュタが再放送されるくらいのペースで行きたい。忘れた頃にまた行きたい、なんて思っていると本当に忘れてしまうものだから。次は早朝を狙いたい。

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2月になる少し前、はじめて「きな粉」を作った。大豆を軽く炒ったら粉砕して、と、拍子抜けするほど簡単にできてビックリした。手軽に作れるとも知らずにわざわざ買っていることってきっと少なくないですね。横浜育ちの元・都会っ子には知らないことばかり。「自分でつくる」選択肢がいろんな所で増えています。

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それはそうと、なんだかミニチュアの砂丘みたいでした。

Date: 21/02/06 Photo: SIGMA fp + Leica Lens

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新年からずいぶん日が経ちましたが、明けましておめでとうございます。

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年始は18きっぷで鳥取へ行きました。大晦日に体験した30センチの積雪は、鳥取では50センチ級だったそうで、格の違いを見せつけられました。それにしてもやっぱり旅は最高です。ふだん暮らす場所から物理的に離れることは、どんな状況であれ自分には必要不可欠なこと。たぶん毎年言ってますね。きっと来年も言います。この段落で使った数字を全部足すと108。煩悩の数ですね。

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今回は3泊4日の旅。移動しながら毎日その日の夕方に宿を決める、自由気ままな時間。2020年はいつも以上に「決める」をたくさんしてきた一年で、流れに身を任せられるって今の自分にとってはこの上なく贅沢なんです。決めなくていいって、それだけでご褒美ですよね。本当に大切なことだけは、ちゃんと自分で決めたいですけど。あ、さっきの数字はウソです、正解は98でした。

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妻が鳥取にはいろいろと縁があるらしく、いろいろ連れ回してもらいました。自分ひとりだったら無目的にフラフラしているか、正月から空いてる百貨店で食べ物を仕入れてホテルに引きこもっていたはずだから、ありがたいです。それはそれで楽しいんですが。新年の旅には「墜ちるところまで墜ちる」みたいなテーマが必ずついて回るんです。墜ち切らないと、ちゃんと立ち上がれない。こんな時に夫婦でチームプレーできるのはいいですね。

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そんな風に、決してテンションの高い旅ではないから、寒くてもそれはそれで良かったな。演出としてアリ、みたいな。旅には茶筒と不織布のパックを必ず携帯していて、毎朝チェックアウト前にお茶をつくってから出ます。この時期は中川誠成堂茶舗さんの手炒りほうじ茶。美味しいお茶があれば寒さも和らぐというもの。離れているけど日常を味わえる安心感も嬉しい。

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お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、写真の比率を変えています。映像でおなじみの16:9。実は昔からこの比率が好きで、このスマホの時代に逆行するのはどうかなと思いつつ、でもどうでもいいや、という気持ちで切り替えてみました。「結局それいつやるの?」と自問自答したことは、してしまったことは、なるべくやってしまいたい。

本年もどうぞよろしくお願いします。

Date: 21/01/14 Photo: SIGMA fp + Leica Lens