2313|スライスもち

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スーパーのレジで自分の前に並んでいた会社帰りとおぼしき60代の男性が、スライスもち(お湯に数秒くぐらせるだけでお餅になる夢のような食べもの)ひとつだけ買っていて、その光景がとても良かったんですよね。

奥さんから「今夜は鍋よ」とLINEが届いて頼まれたのか、あるいは頼まれてもいないのに買ったのか、はたまた少し早い娘へのクリスマスプレゼントか。キャッシュレス決済をスライスもちでやるボケの準備だったのかも知れない。真実なんて分かりようがない、でもだからこそ妄想の余地をくれる。

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個人的には「鍋をより美味しく食べたい」という気持ちの表れであって欲しいなと願うところ。そのひと手間を惜しまない感じが何とも素敵だなぁと思ったのです。小さな楽しみでも逃さないぞって人は、きっと有限を知っている人だから。

Date: 21/12/17 Photo: SIGMA fp + Leica Lens