2216

BLUE GIANT SUPREME

好きなマンガでも大人になると発売日って無頓着になりがちで、突然に「ヤバイですよきょう新刊の発売日ですよ!」なんて知らされると、この上なく幸せな気分になる。旅先の書店で見つけた時もたまらない。楽しみにしていたゲームがいよいよ発売になった小学生の頃のテンションと全く変わってない。気分ってものはきっと、一向に大人になんてならない。疾風(はやて)のように手に入れて、疾風のように読みふける。

マンガは買い立てが一番おもしろいと、偉い人がたぶん言ってた。読み進んでいく楽しみと背中合わせに、読み終えしまう悲しみが迫ってくる。楽しい、悲しい、でも楽しい。甘い、しょっぱい、甘い、にもよく似た無限のループ。満たされた分だけ悲しい、これは仕方のないこと。楽しさだけ手に入ったとしても、誰かが悲しさを引き受ける。

Date: 18/11/02 Photo: SIGMA dp3 Quattro