キングオブコント2012(1)

かたいかめ

ちょっと日が経ってしまいましたが、この間のキングオブコント2012の感想を。いつだってマイペース。まずは1本目から。

さらば青春の光

ぼったくりバーネタ。思いも寄らないところから裏切られて、そのまま気持ちよく裏切り続けてくれた。「あの伝票どんな表記になっとねん?!」という脳内ツッコミも楽しい(最後ぜんぜん首が動いてなかったし)。フット後藤と、さんまさんのマネをする原口をごちゃ混ぜにして油分を抜いた感じの森田くんの演技力が素晴らしい。冴えない感じがネタしっくりくる。値引きが3万じゃないプチ裏切りも良かった。昔に観て「おもろいのいる!」と思って以来だったけど、やっぱりおもしろかった。

銀シャリ

奥さんを嫁に下さいネタ。銀シャリ大好きですが、僕の中では“コントにあらず”。あれは話芸の範疇。極論おもしろければいいんですけど、ネタの中に「これは話芸じゃないかっ」のノイズが混じってどうしても気になってしまう。元々はコントのネタを漫才に作り替えたサンドウィッチマンはどちらでも成功しているけど、銀シャリの場合は良くも悪くも漫才寄りで同じようには行かないようで。世界観はきっちり出してきたけど、気持ちよく引き込まれなかった。残念。

トップリード

邪魔(?)ネタ。一貫したこのテーマ、どう見てよいやらちょっと困惑。心の距離が遠かった。うまくリズムに乗ればおもしろいはずなのに、噛み合ってなかった気もする。そのせいで観ているこっちまで緊張してしまう。最下位で酷評もされていますが、きっとおもしろいコンビのはず。このネタもあと10分観たかった。次回に期待。

かもめんたる

メガネ屋ネタ。前半はあまりのシュールさに困惑するも、ゆっくりと世界観に引き込まれていく。それが心地よくなる。舌ベロンの表情あたりから僕の中の何かがはじけた。観てはいけないものを観ている笑いとでも言うか、他にはない新しさを感じました。つかみ所は無いんだけど、ついつい後を引いてしまう。おもしろい。

うしろシティ

転校生(×2)ネタ。しっかり作り込んでいる。悪く言えば教科書通りな印象もあったけど、それだけに観やすく、それにしっかり面白い。何となく前回のラブレターズ的ポジション(学生服だからじゃなくて)。コンビ名「うしろシティ」はダウンタウンの影響だとか諸説あるようですが、このコンビの空気感はフットボールアワーに似てるなぁ。

しずる

アビリティーネタ。今大会最速の“つかみ”。すれ違うアレ。あれ良かったなぁ。あれは斬新。すごい。あれだけで一気に引きずり込まれて、あとはもう引きずり込まれるがまま。あの瞬間「あ、しずる優勝かも。」と思ってしまったほど。とにかく池田の表情(キャラ含め)面白すぎ。なんとなくマンガに出てきそうだけど一体誰参考やねん?とにかく最高にバカでした。

夜ふかしの会

ホームルームネタ。一分の隙もない、劇団らしいコント。計算されているぶん爆発もないのは賞レースとしては辛いところだけど、観ている側としては安定感が嬉しい。生の舞台で観たり、録画して2回目以降が面白いタイプのネタ。いぶし銀。

バイきんぐ

教習所ネタ。はじめ学校が舞台と思わせておいて一瞬で場面変換させるつかみ。これで一気に引きずり込まれる。小峠さんの大声も「なんかそういうの欲しかったのよ」な空気にフィットしたし、出番順にも恵まれた。彼ばっかりに目が行くところだけれど、相方の西村も演技力あり。さすがの芸歴。バランスがいい。よく聞けばどれも普通のツッコミなのに、いちいちしっくりくるし、怒鳴ることでこんなに笑えるんかい!なのも新鮮。抑揚があって大変おもしろうございました。満足感たっぷり。

次回「キングオブコント2050」ご期待下さい。

Date: 12/09/26