そこまで考えてなかった

めくれる木の皮|長命寺

美術館に展示される作品には、『ホンマかいな』と疑うくらい、作者の内面を細かく説明しているものがあります。でも作った本人ホントにそこまで考えてたのかな。

僕も仕事で、自分の意図とは違う評価をされることはよくあります。それが自分でも『あぁそういう見方もあるね』と感心してしまうくらい的確な評価だから、余計に面白いんですけど。スリーカード目指してたつもりが、気が付けばフルハウスになってた感じ。結果的に品質は上がるわけだから、悪い事なんてないんですけどね。ただ僕の本音は『そこまで考えてなかった』んです。

僕が好きなアウトサイダーアートでも、キュレーターの方が言葉巧みに解説する気持ちは理解できても、描いた本人そこまで考えてないよなーと思ってて。『内面の叫びを心のままにキャンバスにぶつけて本当の自分と向き合って…』とかね。意図の少なさが、あれだけ純度の高い作品を生み出すんじゃないかな、と。

たまたま作品を描いた作家さんに尋ねる機会があって聞いてみたら、やっぱりちょっとオーバーみたいで。そんなもんなのかな。僕の持論では考えすぎたらいいものなんて作れないし、だったら評価としてちょっとズレがあるんじゃないかなーと思う事があるんです。

Date: 11/05/28