1948

B&O

土佐山にあるオーベルジュに泊まった。部屋にはB&OのCDプレーヤーがあって、フロントで好きなCDを借りることができる。悩んだ挙げ句(と言っても楽しい時間)、大貫妙子の「palette」を借りた。空間と気分にぴったりの一枚で、それだけで感動があった。旅には音楽が欠かせない。このアルバムを聴けば、いつでも記憶にタイムスリップできるんだから。

僕のiPhoneには数え切れない曲たちが出番を待ってる。でもほとんどの曲を、僕は思い出さなくなった。自分で曲を選び、フロントまで借りに行き、トレイに入れて、聴く。その一連の動作ごと「palette」は色褪せず、旅の想い出と一緒に記憶してある。そういう積み重ねって、本当に豊かだなと思う。一人で堪能したのは、僕にはちょっと贅沢すぎたけど。

Date: 15/08/07 Photo: SIGMA dp3 Quattro