構図のズレ

TOKYO

7年くらい前、
とんでもない風景を見たことがあります。

それは線路に散ったバラバラ死体。
おそらく自分から電車に轢かれに行ったんだと思います。

何が『とんでもない』かと言うと、
事故の瞬間を見たわけでもなく(それはそれで衝撃的ですが…)、
野次馬のなか警察が現場検証している光景でもなく、
ちょうどその台風の目にあたる時間帯に、
その場に居合わせてしまったタイミングの悪さ。

いつもと変わらない場所で、
いつものように踏切を渡っていたら、
バラバラになった人間のパーツがゴロリと線路に転がっている、
これ以上ない構図のズレはただただ怖かった。

こんな誰も得しない話をあえて持ち出したのは、
最近の状況がちょっとそれに似てるなぁと感じているから。

Date: 11/05/18