1709|ホタルの住む

週末はお休みをいただき、丸一日かけてリフレッシュ。

その日の夜は福井県の名田庄(なたしょう)までホタルを観に。「ホタルの里」と呼ばれる場所。久しぶりに鳥肌が立ちました、それも2度。僕が今まで定義していた「ホタルを観る」を根底から覆してくれて。

槙谷川によって隔てられた森の向こうで舞う無数のホタル。地上から10mを越える高さにもいて、首の角度はまるで花火を観ているよう。でも驚いたのは数でもなければ高さでもなくて、一体に漂うその空気感。群生するホタルは前に観たことがあるけれど、それとは似て非なるもの。ホタルを観に来たつもりが「ホタルの住む原風景」と言うか、自然界そのものと対峙した感覚。今まで観たホタルを点だとしたら、線をゆうに越えた「面」いや、それ以上かも知れない。

言うまでもなく、光の群れは美しい。だけど同時に、怖さもあった。近づいてはいけない壁を感じる。自然界と人間界との壁。立ち入れない聖域。そう感じたのは僕だけじゃなかった。まさに「絶景」と言える場所。

Date: 14/06/23 Photo: Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D