2331|あつカエル
「マスク外したら思てたんと違った」。コロナ禍で、きっとほとんどの人が経験した現象のひとつ。
今度こそは、この人こそは、とやってみるも、ちっとも当たらない。マスクの中身を具体的にイメージするわけでもないけど、自分の想像を見事に裏切ってくる。まさに“的外れ”というか。自分の思い込みって大したことないというか、ほぼ外れているんだなぁとつくづく思い知れて、ここだけ切り取るとコロナ禍もなかなか有意義な時間でしたよね。もし叶うならマスクをつけた知らない人を100名ズラッと集めて、その確率を調べてみたい。たぶん最低でも9割はハズれると思うから。
もうちょっと踏み込んで、マスクしていなかったらいなかったで、今度は「内面はこんな人だろう」と誰もが無意識に想像する。たぶんこれも、けっこうな確率でハズれてるんですよね。情報が増えた分もうちょっと確率は変わるとしても、思い込みがハズれない状況ってたぶん存在しないんじゃないかなあ。それが思い込みだから。
ただ、思い込みは視点を変えれば嬉しい発想というか産物で、これがあるから前に進めることだってたくさんある。だから思い込みはアカンで、と言いたいわけじゃなくて「自分の思い込みは基本的に外れてる」これを分かった上で扱えるのがいいですよね。状況に応じて思い込みをなくすとか、それでしなやかに事が運ぶことって少なくないし。
Date: 23/06/29 Photo: SIGMA dp3 Quattro