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forest green

LINEはやってない。それで不便をかけてしまうことが時々ある。でも、特に悪いとは思わない。不便をかけている分、他で補おうとは思う。そんな理由で疎遠になることもないし、繋がりたい人とは、ちゃんと繋がれる。

「そう言えるのは強いからですよ」と言われる。そうだったのか。僕はただ、中毒性がありそうで距離を置いてるだけなのに。そんな判断ひとつで、強い弱いの視点を持ち出すことに、ちょっと面食らった。きっと、回転寿司でウニとかイクラを食べても「高そうな軍艦を食べられるのは強いからですよ」とかなんとか言われそうな気がする。ちなみにその人は、嫌われたくないからやっていると言う。

本音ではやりたくなくても、ガマンしてLINEをやると、嫌われないという。そんなわけ、あるはずないのに。“嫌われたくないからそうしてる”なんて考え方そのものに嫌悪感を持つ人だって、少なからず、どころか結構いるけどなあ。誰かを遊びに誘って、応じてくれた理由がそれだと知ったら、僕はすごく悲しい。嫌われない方法を知っている(と思い込んでいる)人には、その視点がゴソッと抜け落ちてる。ないから、強く言い切れる。そもそも他人のココロの中なんて、誰にも分からないのに。

「嫌われない」から逃れる方法は、どこにもない。どれだけ注意深く見回したところで、見えない所で、誰かには、ちゃんと嫌われてる。もしあるなら、万人に好かれる方法も、あることになる。そんな本、どこにも売ってないでしょ。他人を強いと決めつけて、自分の弱さを肯定されるのも、決していい気分ではないわけで。

ないものは、ないよ。

Date: 17/06/14 Photo: SIGMA sd Quattro + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art