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TIME VOYAGER

トローリーバッグのロック部分が故障して、メーカーに修理してもらう。

ごく当たり前のことだけど、使っているうちに、壊れる。愛着があるから、直して使い続ける。なるべくそうできるものを選ぶ。

ココロの底から惚れ込むものは、人生でそう多くは出会わない。他の人はどうか知らないけれど、僕はそう。だからやっぱり、大切にする(いいものは安くないし)。大事にしまっておくようなことは好みじゃないから、スニーカーに惚れ込んだ時期は葛藤が耐えなかった。直せないものは、それはそれでつらい。大抵は、大きな魅力と背中合わせに大きな欠点のあるものを好みます。その方が手間をかける喜びがある。

使い続けることは、新しく何かを買わないことでもある。廃棄しないことでもある。そんなつもりはなくても、そんな作用を生んでいる。「新しく買った方が安いかも」みたいな感情に惑わされそうな時は、よくこうやって別の視点を取り出しては、自分を落ち着かせている。愛着にだって覚悟はいる。

Date: 16/12/23 Photo: SIGMA dp3 Quattro