2024

layered

嫌われたくない。

今さっき友達と話してて、その子はとにかく人に嫌われたくなくて、相手に合わせてしまう性分。それ自体ネガティブなのに「嫌われたくない」だけはハッキリ言うもんだから、逆にポジティブな気さえして。自分でも良くないとは知りつつ、変わりたいとは思いつつ、でも、そう簡単に変われるものじゃない。そこには存在意義が根を張っている。

僕は、嫌われたくないとも思わなければ、好かれたいと思ったこともない(人は好きですよ)。そこに行動原理がない。文字にすると大袈裟になるけど、多かれ少なかれ“救いたい”気持ちが昔から強い。それで自分が救われてるんだと最近になって気付く。

自分と相手の、いちばん心地いいスイートスポットを探し当てる感じ。時間をかけることもあれば、はじめの一歩で相手のパーソナルスペースぎりぎりまで踏み込むこともある。本当に人それぞれだから、慎重に見極めつつ、それでいて大胆に。なるべくココロは閉じない。動物や子どもが怖がらないかで、開き具合を客観視することもある。大人よりよっぽど純粋だし、緊張させてしまってる時はきっと自分がココロを閉ざしてる。

このあいだ読んだ酒井若菜の著書『酒井若菜と8人の男たち』でユースケ・サンタマリアが語った「どこへでも行けるけど、どこにも帰れない」の言葉が突き刺さった。まさに自分のことだなと思った。自分を含めて、人はおもしろい。

Date: 16/03/31 Photo: SIGMA dp3 Quattro