1952

a white flower

夜、自宅から仕事場までの散歩道、コオロギが鳴き始めた。朝晩が少し過ごしやすくなって「夏も終わりか」なんて呑気に感じるだけの僕とは違って、彼らは刻一刻と頃合いを見計らっていたんだろう。地中という舞台袖でスタンバっていたんだろう。一年前にはいなかった新人のコオロギ。だけど鳴き始めるサイクルは一年前と同じ。昆虫って仲間の足踏んだら謝るのかな、なんてどうでもいいこと考えた。

Date: 15/08/18 Photo: SIGMA dp3 Quattro